零の軌跡改 プレイ日記「第65話:それは偶然の出会い」

第65話 プレイ感想日記「それは偶然の出会い」

前回のあらすじ:

キーアの記憶喪失を検査するため、病院への検査入院を勧められたが、それを嫌がったキーアはヨアヒムの研究室を飛び出してしまった。

 

<本記事にはネタバレが含まれます。ご注意ください。>

本編

「まったくもう、ロイドってばゼンゼンわかっていないんだから・・」

「・・キオクだってべつになくってもヘイキなのに・・・。」

 

ヨアヒムの研究室を飛び出したキーアは病院の外まで出てきてしまっていた。

 

「どうしてみんなそんなに気にするのかなー?」

思いのたけを呟きながら歩いているとこんな所まで来てしまったようだ。

 

「あれれ・・」

「ここ、どこだろ?」

しばらく歩いて冷静になると、周りの景色はすいぶんと変わっていた。

 

「・・キーア、迷子になっちゃった?」

少し不安になってあちこちを見回す。

 

「あ・・!」

すると病院そばの湖のほとりに少女が立っているのが見えた。

「・・ふふ、いい風・・・・・」

「お父さん・・今日はいつ来るのかなぁ・・。」

 

風の剣聖、アリオス・マクレインの娘。

シズクだ。

 

 

「ねー、ねー!」

キーアはシズクに駆け寄り話しかける。

「ねー、なにが見えるの?」

「ひょっとしておサカナでも泳いでる!?」

 

突然話かけられ少し驚いたが、キーアの明るい声に自然とシズクも微笑む。

 

「ふふっ・・」

「わたしには見えないけどちゃんと泳いでると思うよ?」

「ときどきパシャって跳ねる音がするから・・。」

  

「あ、ほんとだ! いっぱいいるみたい!」

シズクの隣に立ち、湖を覗き込む。

  

「うーん、キーアもツリってしてみたいなー。」

 

「ふふっ、キーアちゃんていうんだ?」

「わたしはシズク・・シズク・マクレインっていうの。」

 

「シズク、シズク・・・」

「うん、いい名前だね!」

 

「ふふっ、ありがとう。」

「キーアちゃんも素敵な名前だと思うよ。」

「ここにはお見舞いに来たの?」

 

「あ、ううん。」

「キーアのキオクを見てもらいにきたんだけど・・」

 

「きおく・・?」

 

「あのメガネのセンセイがロイドたちと離れろとかいうからキーア、にげてきちゃった。」

「ふふん。せんりゃくてきてったいってやつ?」

少し得意げな顔でキーアは笑う。

 

「逃げてきちゃったって・・」

「(あれ、ロイドたちってもしかして・・・?)」

 

シズクはロイドたちと魔獣事件のときから面識がある。

だからこそロイドという名前には聞き覚えがあった。

 

「ねぇねぇ、シズク。」

「なんでさっきからずっと目をつぶってるのー?」

 

「あ、うん・・・・」

「わたし、目が見えなくてそれで入院してるから・・・。」

 

「ふーん、そうなんだ。」

「キーアもキオクがないし、おあいこかもしれないねー。」

 

「あ・・記憶・・。」

「そっか・・そうなんだ・・。」

「・・・なんにも覚えてないの? お父さんとか、お母さんとか。」

 

「・・うん、そうみたい。」

「でも、ロイドたちがいるからゼンゼンさびしくないよ!」

  

「ふふっ、そっか・・」

「・・わたしもお母さんはいなくなっちゃったけど、お父さんもいるし、病院のみんなも優しいから寂しくはないかな・・?」

ーーーーーーーーーーー

 

  

ロイドたちが研究室棟を出た頃にはすっかり日も傾き始めていた。

病院の看護師や職員たちに話を聞きながらキーアの足取りを追うロイド。

どうやら脇目も振らず、ほっぺを膨らませたまま外まで駆けていったようだ。

ロイドたちも病院の外へ出ると、ようやくキーアの姿を見つける。

 

「いた・・!」

「やっと見つけました・・。」

ーーーーーーーーーー

 

 

 

「それでね、それでね!」

「ツァイトっていう犬がとってもおーきいんだよ!」

キーアはシズクとあれからずっと話し込んでいたようだ。

2人とも楽しそうに話し続けている。

  

「はは・・シズクちゃんと一緒だったか。」

「・・・ずいぶんと盛り上がっていますね。」

そんな2人を微笑ましく見守る。

 

「フ・・子供は馴染むのが早いな。」

そう言いながら現れたのはアリオス。

「ア、アリオスさん・・・!?」

「その節はどうも・・。」

軽く挨拶を済ませるとアリオスはちらっとキーアの方に視線を向ける。

 

「ところで、あの娘が例の・・?」

 

「ああ、ミシェルさんから話を聞いたんですね。」

「ええ・・・キーアっていいます。」

 

「そうか・・・・・」

「・・・・・・・・・・」

なぜか少し考え込むアリオス。

 

「えっと・・・キーアがどうかしましたか?」

 

 

「いや・・・不思議な娘だと思ってな。」

「娘は ー シズクは行儀が良くて人当たりはいいがどうも遠慮しがちな所がある・・」

「それで、同年代の子供ともあまり馴染まなかったんだが・・」

 

「ああ、なるほど。」

「・・なんだかすごく楽しそうにしていますね。」

 

「そうだな。」

「・・・あの娘にどのような背景があるかは分からない。」

「だが、関わったからには最後まで責任を持つことだ。」

「そして・・大事に慈しんでやるといい。」

 

「はい、そのつもりです。」

 

「ーー お父さん?」

「ああっ・・・ロイドにティオ!?」

しばらくアリオスと話しているうちにロイドたちにキーアとシズクは気づいたようだ。

 

「気付かれちゃったか・・」

キーアとシズクの元に歩み寄るロイドたち。

「お父さん、お帰りなさい。」

 

「ただいま、シズク。」

アリオスはシズクに微笑みかける。

 

「ロイドさんたちもお久しぶりです。」

 

「ああ、お久しぶり。」

「キーアと仲良くしてくれたみたいですね?」

 

「あ、いえ、わたしの方こそ仲良くしてもらっちゃって。」

 

「・・・ところで、ロイド。」

「キーア、ぜったいにここに泊まらないんだからね!?」

 

「ああ、それはもう分かったよ。」

「キーア、今日はそろそろ帰ろうか。」

 

キーアはもう少しシズクと話したいようだが、もうすぐ日も暮れる。

また街にシズクが出てきたときに会うことを約束し、今日は別れることに。

 

「ーー キーア。今後もシズクと仲良くしてやってくれ。」

 

「うんっ! シズク、またねー。」

 

「うん!キーアちゃんもまたね!」

  

 

終わりに

はい。

結局キーアの記憶は戻らずですが、シズクとの出会いやキーアの人となりが分かるインターミッション編でした。

次回からは物語が大きく動く新章スタートです。

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