零の軌跡改 プレイ日記「第29話」

第29話「お嬢」

前回のあらすじ:

銀の危険性から、イリアへの脅迫状事件は捜査一課に引き継がれることになった。

 

<本記事にはネタバレが含まれます。ご注意ください。>

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歓楽街のアルカンシェル前へたどり着くと、ちょうどアルカンシェルから人が出て来る。

「おじいさま、アーネストさん。」

エリィの知り合いなのか、エリィが話しかける。

 

「フフ、なかなか会えないが、元気にやっているようだね。」

「仕事のほうは、頑張っているのかな?」

老紳士が穏やかな声で応える。

 

「・・・はい、まだまだ新人なので、至らないところもありますが・・。」

「マクダエル家の名に恥じぬよう精一杯、頑張らせてもらっています。」

 

「はは・・、前にも言ったが、家のことは気にすることはない。」

「そちらの諸君は同僚の方かな?」

 

「は、はい。」

 

「私の名前はヘンリー・マクダエルという。」

「孫娘が色々と世話になっているようだね。」

 

「いえ、そんな。世話になっているのはむしろこちらの方で。」

 

「ふふ、充実した職場で何よりだ。」

そんな話をしていると傍に控えていたスーツの男がエリィに話しかける。

 

「しかし、お嬢さん。」

「たまにはご実家のほうにも顔を出されたほうが。」

 

「す、すみません。」

「その、せっかく自立したのに頼るのもどうかと思いまして・・。」

 

「ですが ーー 」

 

「いいんだ、アーネストくん。」

「それだけエリィの決意も固いということだろう。」

「お前が選んだ道、納得のいくまでやってみなさい。」

 

「・・・はい、ありがとうございます。」

 

「それでは、行こうか。次は商工会との打ち合わせだったな。」

そういって、大型の乗用車で去っていくヘンリーとアーネスト。

 

 

「あああっ!?」

去っていた車を見ながら、何かに気付いたロイドが大声をあげる。

 

「ヘンリー・マクダエル! この街の市長さんの名前じゃないか!」

 

「ふぅ・・今まで気づかれなかったのが不思議なくらいだけど。」

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エリィが市長の孫娘だったことに驚いたものの、本筋に戻りアルカンシェルに報告にいく。

「どうしたの、何か進展でもあった?」

 

「それが・・、少々残念な報告もしなくてはなりませんが・・・。」

 

「ふむ・・いいわ。 劇団長も呼んでくるからここで聞かせてちょうだい。」

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ロイド達は今までの捜査の経緯を話した。

差出人の銀という名前は、東方人街の伝説の凶手と呼ばれる人物であること。

その銀が、クロスベル入りしていること。

そして ーー 

この事件は捜査一課に引き継がれるということを ーー

 

「《銀ーイン》・・・。まさかそんな危険なヤツが・・。」

 

「そ・・そんな。本当にそんな人がこの街に・・・?」

 

「どうもただの悪戯という可能性は低くなってきたみたいです。」

「その、講演を中止するというのは ーー。」

 

「あり得ないわね。」

「例え劇場の爆破予告があったとしてもあたしたちは舞台から降りたりしない。」

「そうでしょう? 劇団長。」

 

「まあ・・そうだね。」

劇団のアーティスト達は多かれ少なかれ、舞台という魔物に魅入られた人種。

おそらく銀の脅迫の件を聞いたとしても、誰1人舞台を降りることはないだろうという。

 

「となると、他の部署に警備を引き継ぐことになっても構わないと・・?」

 

「ま、正直うっとうしいけど、背に腹は代えられないわね。」

 

「あの・・それじゃあ、ロイドさん達はこれで捜査の方は・・?」

 

「ああ・・申し訳ないけど。」

「まあ、後は捜査一課が引き継ぐし、心配することはないと思うよ。」

 

「そ、そうですか・・。」

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アルカンシェルの入り口まで見送ってくれたリーシャと別れ、支援課ビルへと帰るロイド達。

 

ビルの前に差し掛かったところで、入口にスーツの男が立っていた。

先ほど会ったマクダエル市長の秘書、アーネストだ。

「ああ、良かった。本当にこの場所でいいのか迷っていたんだよ。」

 

「・・アーネストさん。」

「ひょっとして、私を訪ねて来られたですか?」

 

「ああ、事務所の用事のついでに訪ねさせてもらったよ。」

「先ほどアルカンシェルを訪ねていたようだけど、警察の仕事になにか問題でも?」

 

「いえ、大したことではないんです・・。」

明らかに元気のないエリィ。

 

「・・ふう、本当はここに来るかどうか迷ったんだが・・。」

「やはり来て正解だったようだな。」

 

「えっ・・?」

 

「ーー 短刀直入に言おう。」

「エリィ・・警察を辞めて戻ってこないか?」

 

「!?」

 

「君にも考えがあって、警察に入ったのは知っている。」

「だが・・そんな疲れたような顔をして・・。」

「子供のように迷った目をして・・。」

「本当にそれは・・、君が歩むべき道なのかい?」

 

「そ、それは・・・。」

 

「・・・今の政治状況に絶望を覚えているのも判る。」

「おそらく警察を志望したのもその事が関係しているのだろう。」

「だが・・、エリィ。少しは市長の苦労と気持ちを分かって差し上げて欲しいんだ。」

 

来月の記念祭、その後は予算をめぐって帝国派・共和国派とやり合う必要がある。

そして半年後には、市長選 ーー

「君が側にいてくれたら、どれほど市長も心強いことか。」

 

「・・・・・・・・・」

 

「・・すまない。差し出がましいことを言って。」

「もちろん君の道は君が決めるものではあるが・・。」

「本当にそれが正しいのか、今一度考えてみてほしい。」

 

「・・・・・・・・。」

「・・少し、考えさせてください。」

「・・みんな、ごめんなさい。」

「少し疲れたから、ちょっと自室で休ませて。」

そう言って自室へ引き上げるエリィ。

 

「ーー 君たち。いきなり済まなかったね。」

 

「いえ、色々と事情がおありのようですし・・。」

 

「できれば彼女が結論を出すまで君たちもそっと見守ってほしい。」

「このまま続けたとしても・・・、あんな風に迷いを抱えたままではとてもやっていけないだろうからね。」

そんな話をしていると、夜を告げる中央通りの鐘が鳴り響いた。

 

「もう、こんな時間か。」

「お騒がせをしてしまった。私はこれで失礼させてもらうよ。」

 

 

「はぁ・・」

ルバーチェ、黒月、ダドリー、そしてアーネストの話・・。

さすがに精神的に疲れた・・。

セルゲイに報告し、今日は休むことにしよう。

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はい。

エリィが市長の孫娘であることが判明したこの回。

迷いが生じているエリィは果たしてどうなるのか。

次回エリィファンの方はせひ必見ですので、お楽しみに。

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