零の軌跡改 プレイ日記「第24話」

第24話「月と太陽」

前回のあらすじ:

神狼《ツァイト》が仲間に加わわった。

 

<本記事にはネタバレが含まれます。ご注意ください。>

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静かな闇に1人の踊り手がいた。

 

その者の舞は軽やかで、そしてしなやかで、見るものを引きつけるものがあった。

 

 

「はぁ、はぁ、よかった。何とかここまでは。」

 

ここはクロスベルが誇る劇場《アルカンシェル》のステージ。

そのステージで1人の演者が稽古に励んでいるところだった。

 

「うん、うん。いいわね。」

その踊りを袖で見ていた1人の女性が声をかける。

「スピードとタイミングはいいわ。」

「後は節目節目で抑揚をつけること。」

「音楽に乗るんじゃなくて、踊りと演技で音楽を支配なさい。」

そう語るのは《イリア・プラティエ》。

 

アルカンシェルのスターであり、彼女の踊りと演技は天才と呼ぶにふさわしいものだといわれている。

彼女が出演する演目は、たちまちチケットが売り切れてしまうほどの大人気で、クロスベルでは知らないものはいない。

 

その、イリアと共に新作の演目に出ることになったのは、クロスベルへ来たばかりの新人。

たまたま、アルカンシェルの演劇を観覧に来ていたところをイリアが見込んでスカウトしたのだった。

 

「あたしの稽古を見学に来て捕まったのが運の尽きだったわね。」

「もう絶対に逃さないわよ~♪」

 

「ううう、おかあ~さん・・。」

そんな話をしていると、劇団長がイリア宛の電話があったことを知らせにきた。

 

「あら? ひょっとして彼女から?」

 

「ああ、どうする?」

 

「出るわ。」

少し外すわねと言い、電話にでるイリア。

 

 

電話口の親友へ語りかける。

「セシル、どうしたの? こんな遅くに珍しいわね。」

 

「貴方が贈ってくれたチケットが今日、ちょうど届いてて・・。」

「それでお礼を言おうと思って。」

電話をかけてきたのは、ロイドの姉のような人。

セシルだった。

 

「お互い忙しいと思うけど、絶対見に来てよね?」

「記念祭の初日だし、さすがに休みはとれるでしょ?」

 

「ふふっ、何とかね。」

「それにしても何だが申し訳ないわね。」

「本公演の初日、しかもS席を2枚もなんて・・。」

 

「ふふん、それは看板女優の特権ってことで♪」

「せいぜい上玉の男でもお飾りに連れて来なさいな。」

「職場が職場なんだし、将来有望な男も多いでしょ?」

 

「・・・・ふふっ・・そうね・・・。」

僅かにセシルの声が曇った。

 

「あっ・・・ゴメン。」

 

「ふふっ、気にしてないわ。」

「チケットありがとう。すごく楽しみにしてるから。」

「稽古の仕上げ頑張ってね。」

 

「ええ、セシルも頑張って。」

 

〔・・・・・・・・・・・・・・〕

〔・・3年か・・〕

〔悲しみが薄れるには・・・まだ早いかもしれないわね。〕

 

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「帝国方面の主要投資事業一覧・・。」

「カルバード方面の各種相場一覧・・。」

「さすがクロスベル。一通りの情報は入ってくるな。」

どこかの一室だろうか。

複数のモニターを前にキーボードを叩く少年がいた。

 

「いやぁ、今回もチョロい仕事だったよなあ。」

「データベースを適当に漁ってればお客の欲しがるお宝情報をゲーット。」

「まだセキュリティ意識も低いから今ならやりたい放題だもんな。」

「なんか人生なめちゃいそうだぜ。」

 

(クロスベルはまだPCが普及し始めたころの設定なので、ネットワークのセキュリティは低いのです。)

そんな風に調子ずいている少年に一通の導力メールが届く。

 

「『拝啓、ヨナ・セイグリッド殿。』」

「『貴殿の腕を見込んで相談したき儀あり。』」

 

「へぇ。出所はっと・・。」

 

「港湾区のルーターより転送。」

「・・・《黒月貿易公司》・・・。」

「送り主は、銀《イン》か・・。」

 

「ハハッ!面白くなってきたじゃん。」

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はい。

今回は新しい章への導入ということで、イリア、ヨナなど新キャラが続々登場です。

次回より本格的に第2章スタートです。

お楽しみに。

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